Vintage Feed Sacks [2024/04/16]

Vintage Feed Sacks [2024/04/16]

コラム

最近は、円安の影響もありますが、フィードサックの価格が年々高騰しています。 だから可愛いフィードサックを探すのは、大変です。

私がフィードサックを知ったのは、ロンドンにコーディネーターとして行った時なのですが、それを言うとびっくりされます。

アスコットの競馬場でパッチワークフェスが開催されていた頃、パッチワークの先生をご案内して歩いていたら、偶然参加したワークショップに、たぶん1/16サイズだと思いますが、フィードサックをバスケットに入れて販売していました。
販売していた女性もfeed sack というだけであまり背景を知らないみたいでした。

パッチワークに使えるように小さい花柄、チェックやジオメトリックを沢山買いましたが、その時は、まだパッチワークに適した素材で、とても縫いやすそうな生地だなあと思っただけでした。

その後何年かして、やっとその生地は、アメリカンヴィンテージで1930年〜40年代のものとわかりました。今やコレクターも多く、カンバセーショナルといったノベルティと言われるものは、簡単に仕入することは出来ませんが、見つけると可愛いので、つい予算オーバーでも買ってしまいます。

この本は、フィードサックについて詳しく紹介されているので、手芸目的の方だけではなくテキスタイル全般に興味がある方には、お勧めです。1930年代のものを中心に500枚以上のカラー写真が掲載されています。

フィードサックは、主に飼料、砂糖、小麦粉、ジャガイモ、塩、米などを入れていましたが、中にはバンクサックというものもあり、ただ主婦の購買意欲を促進するための可愛い柄の生地というものだけではなく、それまでの輸送におけるリスクを大幅に軽減した素晴らしいものだったということがよくわかります。